設計者との連携
デザイナーが作ったモデルは設計者に渡ってはじめて意味を持
ちます。CG映像・画像との違いはここにあります。3次元CADを
使ってデザインワークをしても設計が2次元の場合、3面図への
書き出し、断面図の作成、寸法指示など今までの内容を出さな
ければいけません。

実はわたしの客先で3次元CADで設計しているところは現在あり
ません。ですから、3次元化は必要にせまられてではなく、私の
個人的趣味、おもいで導入しました。とにかくツールとして使って
みたかったのです。使った結果はとにかく最高でした。CADの
種類うんぬんではなく工業製品を3次元でデザインするそれが
自然でよかったのです。

ですから、事あるごとに設計の方には3次元導入を勧めています。
あまり乗り気でない人、積極的な人、いろいろおられます。
最近はこちらから言わなくても向こうからいろいろ質問してこられ
良い方向になってきたと思います。

今まで、デザイナーと設計者はなかなかお互い近づけない存在
だったかもしれません。設計者はデザイナーをわがままで技術
しらずの連中と思い、デザイナーは設計者を美的感覚のない
存在として見ていたでしょう。

3次元CADを使いはじめて、設計者の方とお話する機会がずいぶ
ん増えてきました。これが、共通の言語のような感じでお互いの
意思が伝え合えればと思いはじめています。

アメリカなどではもはや、デザイナー・設計者の枠組みは崩れて
います。デザイナーが責任をもって意匠設計しなければ仕事を
遂行したと見られません。逆にデザイン的アイデアを持たない

設計者は評価されません。いままでお互い暗黙の了解で立ち居
らなかったお互いのテリトリーをそろそろ捨てて、ずけずけモノの
言い合える仲間となりたいですね。