パラメトリックフィーチャー
今、売られている3次元CADのほとんどがこのタイプに属します。
作りたい形状の断面をスケッチャーと呼ばれる平面に作図し、
それを押し出し・回転させて形状を作りこんでいきます。ですか
らデザイナーにしてみれば、大変使いやすいスタイルです。微妙
に曲率を変えた面をいくつか作り、一番イメージにあうものを選択
し採用できます。

モデリングの仕方も各人のやりたいようにできます。大まかな

形状をつくり、そこからほしい面を削り落とすやり方。

基準となる稜線を3次元上に走らせて、そこに面を張っていく方法。

2次元の絵を下絵にして面を張っていくやり方。

各人の好みの方法でいいと思います。ただ、ひとつ注意しないと
いけないのが、このひとつひとつの手順がモデルの中に履歴
(フィーチャー)として記録されているということです。

パラメトリックフィーチャー型のCADとは、この一つ一つの手順を
コンピュータが再生しながら表示するプログラムなのです。です
からコンピュータが計算できないような矛盾を作ってしまうとモデ
ルはエラーを出します。非常に正直なプログラムなのです。

この正直さが時々、混乱をまねきます。履歴がこんがらがり
(注*CADのなかでこんがらがっているのではなく人間がこんが
らがっているのですよ) 自分で作ったモデルをコントロールでき
なくなります。


ですから、フィーチャー/履歴を完全にコントロールできればエラ
ーは起こりません。まあ、形状によっては多くのフィーチャーが
必要なものもありますので、とにかく最初は慣れがいります。
フィーチャー階層が深くなればなるほど再生に時間がかかります。
I-DEASはとびきり再生時間が長いので、できるだけ階層が浅く
収められるよう工夫はしています。

最近パラメトリックフィーチャー型ではないCAD、SolidDesignerが
雑誌でとりあげられたりしています。CAMのモデラーやローエンド
のCADのようにまったくのノンヒストリーです。ですから、フィーチ
ャー
が原因の再生エラーはありません。一度使いたいとは思って
いますがいまだにそのモデリング感覚がイメージできません。

デザインのような造形部分にはこちらの方が適しているとの意見
もあり、一度体験してみたいとも思っています。