●パラメトリックフィーチャー 今、売られている3次元CADのほとんどがこのタイプに属します。 作りたい形状の断面をスケッチャーと呼ばれる平面に作図し、 それを押し出し・回転させて形状を作りこんでいきます。ですか らデザイナーにしてみれば、大変使いやすいスタイルです。微妙 に曲率を変えた面をいくつか作り、一番イメージにあうものを選択 し採用できます。 モデリングの仕方も各人のやりたいようにできます。大まかな 形状をつくり、そこからほしい面を削り落とすやり方。 基準となる稜線を3次元上に走らせて、そこに面を張っていく方法。 2次元の絵を下絵にして面を張っていくやり方。 各人の好みの方法でいいと思います。ただ、ひとつ注意しないと いけないのが、このひとつひとつの手順がモデルの中に履歴 (フィーチャー)として記録されているということです。 パラメトリックフィーチャー型のCADとは、この一つ一つの手順を コンピュータが再生しながら表示するプログラムなのです。です からコンピュータが計算できないような矛盾を作ってしまうとモデ ルはエラーを出します。非常に正直なプログラムなのです。 この正直さが時々、混乱をまねきます。履歴がこんがらがり (注*CADのなかでこんがらがっているのではなく人間がこんが らがっているのですよ) 自分で作ったモデルをコントロールでき なくなります。 ですから、フィーチャー/履歴を完全にコントロールできればエラ ーは起こりません。まあ、形状によっては多くのフィーチャーが 必要なものもありますので、とにかく最初は慣れがいります。 フィーチャー階層が深くなればなるほど再生に時間がかかります。 I-DEASはとびきり再生時間が長いので、できるだけ階層が浅く 収められるよう工夫はしています。 最近パラメトリックフィーチャー型ではないCAD、SolidDesignerが 雑誌でとりあげられたりしています。CAMのモデラーやローエンド のCADのようにまったくのノンヒストリーです。ですから、フィーチ ャーが原因の再生エラーはありません。一度使いたいとは思って いますがいまだにそのモデリング感覚がイメージできません。 デザインのような造形部分にはこちらの方が適しているとの意見 もあり、一度体験してみたいとも思っています。 |