CGレンダリング
3次元CADは通常形を作り上げていく機能はあるが、それを
キレイな絵に仕上げる機能を持っていません。ハイエンドの
なかにはレンダリングモジュールがあるようですが、いわゆる
ミッドレンジクラスにはその機能はありません。私の使ってい
るI-DEASにもありませんので、それはCGソフトを使って描か
せています。

CGソフトは通常ポリゴンという三角・四角の多面体にして
絵を描いていきますが(光の反射計算といったほうがいいか
も しれません)、工業製品をこのポリゴン分割して絵にして
しまうと問題が発生します。かなり細かなポリゴンに分割し
スムージングをかけても、正確な面の流れを再現できない
時が出てきてしまうのです。

ですから、工業デザインのレンダリングは滑らかな面をその
まま絵にしてくれるIGESデータを読み込めることが最低限
必要となってきます。この能力は簡単なようで、ソフトウェアー
によってはできていないものが大半です。データ入出力の
項目にIGESが入っていても確実にデータが渡るとは限り
せん。自分で作成したデータをとにかくIGES書き出しし、
実際に読みこんで検証することをお勧めします。



キュウプロダクツの作例
1. I-DEASを使ってデザインをします。I-DEAS上ではシェーディン
  グ表示で形状の確認を行います。
  (作例はクリーナーです。 )



2. 各パーツごとにIGES書き出しを行います。
  この際必ずグローバル原点をキープしたまま
  書き出します。
  (3次元上の位置関係を変えないという意味です。)

3. デザイナー向けCADの欄で紹介したSolidThinking
  にデータを読みこみ、各パーツごとの質感・色・光沢
  度合いなどと、ライト・カメラのセッティングをします。
  そして、適切な解像度を指定しレンダリングします。
  (下のサンプルでスキャンライン設定で約25分ほど
   です。

4. レンダリング結果です。

 

3次元CADでデザイン提案する際はまだまだプリントアウトして
プレゼンするのが一般的です。私は高解像度でレンダリングした
データを1440dpiのインクジェットプリンターで出力しています。
1440dpiといっても値段は7・8万円ですからお気楽に使えます。
ただし、プリントする用紙は一番高い、フォトプリント紙、または
ホワイトフィルムでないといけません。プリントしたときのクオリティ
がスーパーファイン専用紙とは全然ちがいます。